愛する妻と故郷のために。長醫(ながい)様の物語。

星鹿

庭には、季節の花々。
その奥に広がる青い海。
海鳥が舞う広い空。

風光明媚な場所に立つ
【旧長醫家住宅主屋】
(きゅうながいけじゅうたくしゅおく)は、
大正時代に建てられた数奇屋風別荘。

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細かな装飾がとても優れていて、
一部痛んでいる所はありますが
建具や内装などは大正時代のまま。

当時の様子を今に伝える
貴重な建物として
2017年5月、国の
登録有形文化財に登録されました。

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建物はもちろん、
建物に込められた
思いと思い出もまちの宝物。

地元のみなさんに
“長醫様”と愛された
家主・長醫秀夫と妻・マサキクと
旧長醫家住宅の物語をご紹介します。

海側外観600
(当時の長醫家住宅)

教員だった
星鹿出身の長醫 秀夫と
武家出身のマサキク。

1898(明治31)年、
秀夫27才、マサキク19才の時
大恋愛の末に結婚。
秀夫のふるさと星鹿を離れ
伊万里を経て
佐世保へ移り住みました。

秀夫は海運業を営み
志佐の石炭を海軍へ納め、
マサキクは夫を励まし、
ふたりで事業を成功させます。

東屋のマサキク①600
(マサキク夫人)

財を成した秀夫は
佐世保に住まいを構えながら、
1921(大正10)年、
先祖代々の霊をまつる
星鹿の熊野神社にほど近い
北久保の地に別荘を建てます。

お彼岸には
大掛かりな供養とあわせて
相撲大会を開催したそう。

北久保墓地前400
(北久保墓地前お彼岸の供養)

親戚はもちろん
近隣住民も多く集まる
地域の一大イベント。

秀夫は豪華賞品を準備し、
平戸からも参加者がくるほど
盛り上がったそうです。

相撲600
(星鹿北久保の熊野神社付近で開催された相撲大会)

妻と、ふるさとの人々との
思い出がたくさん詰まった
旧長醫家住宅主屋。

今も星鹿町には
“長醫様”と慕う人や
当時の思い出を懐かしむ人がいます。

まちの宝物である
この文化財級空き家を、
地域の未来に
どのように活かすのか?

まちのみなさんと専門家とで
考える会が開催されます。

*チラシをクリックするとPDFが開きます
181026_長い邸A3

1.【登録有形文化財 旧長醫家住宅主屋】
のこれからを考える会
日時:平成30年11月23日(金・祝)
13:30~16:30
場所:松浦市星鹿公民館
松浦市星鹿町下田免448-4

基調講演/13:40~14:10
平成29年度松浦市受託研究報告
「旧長醫家住宅主屋の活用方案」
車 相龍 教授(長崎県立大学)

基調講演/14:10~14:55
「尾道市における文化財級空き家の活用事例」
豊田 雅子 代表理事
(NPO法人尾道空き家再生プロジェクト)

意見交換/15:05~16:30
「あなたならどう使う、旧長醫家住宅主屋」
進行:車 相龍 教授(長崎県立大学)
参加者:
豊田 雅子 代表理事
(NPO法人尾道空き家再生プロジェクト)、
山田 由香里 教授(長崎総合科学大学)、
松浦 誠 代表取締役(株式会社志佐ガス)ほか

2.【登録有形文化財 旧長醫家住宅主屋】
一般公開
日時:11月24日(土)10:00~15:00
場所:旧長醫家住宅主屋/松浦市星鹿町北久保免字玄道寺498 *会場にて旧長醫家住宅主屋パネル展示 *午後から、山田 由香里 教授(長崎総合科学大学)による建物の専門的なご説明を予定しておりますので、ぜひご来場ください。

<旧長醫家住宅主屋の優れた装飾>

1.玄関外内観と女中部屋丸窓/正面女中部屋に丸窓を設け、組子が入っている。
1.長崎県旧長醫家住宅15玄関外内観、女中部屋丸窓

2.玄関天井/杉板張で幾何学模様を作り出している。
2.長崎県旧長醫家住宅17玄関天井、畳上部

3.南側縁側、小壁の窓/部屋境位置に菱形の小壁が造られている。
3.長崎県旧長醫家住宅12南側縁側、小壁の窓

4.12畳と8畳の部屋境欄間/木目を生かしてあり、波を想像させる。
4.長崎県旧長醫家住宅0712畳と8畳の部屋境欄間

5.書院彫刻細部、帆掛舟/木目を生かした板を波模様としている。
5.長崎県旧長醫家住宅1312畳付書院彫刻細部、帆掛舟

6.書院手前天井/網代組や小竹を使い幾何学模様をつくる。
6.長崎県旧長醫家住宅1612畳付書院手前天井

7.12畳東側内観/床柱は皮付きの曲木、落掛けは藤等の蔓(つる)を用いている。
7.長崎県旧長醫家住宅0412畳東側内観

8.北側廊下窓/市松模様にガラスがはめこまれている
8.長崎県旧長醫家住宅104畳北側廊下窓

9.脱衣所天井/松葉を表現している。
9.長崎県旧長醫家住宅18脱衣所天井、松葉

旧長醫家(ながいけ)住宅主屋(しゅおく)

●種別:登録有形文化財(平成29年5月2日官報告示) ●所在地:長崎県松浦市星鹿町北久保免字玄道寺498番地 ●構造形式:木造平屋建、屋根入母屋造、スレート葺 建築面積264.46㎡(地下室付) ●建築年代:大正10年 ●敷地面積:約4,000㎡
長醫秀夫/1870年10月27日生まれ-1957年4月19日没、長醫マサキク/1879年4月20日生まれ-1972年4月4日没(写真はマサキク夫人)

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