貝を堀れば宝に当たる!? 神風で沈んだ宝を語り伝える名物学芸員。

鷹島

「鷹島の漁師さんが貝堀りしていたら
出てきたんだそうです。
モンゴルでは同等のものが
国の博物館で保存されているくらい
貴重なお宝なんですよ。」

そう言って見せてもらったのは
長崎県指定有形文化財の
“管軍総把印(かんぐんそうはいん)”。

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軽快な語り口調で教えてくれたのは
鷹島歴史民俗資料館で学芸員を務める
山下さんです。

鷹島で生まれ育った山下さんは
もともと歴史に興味があったのではなく、
仕事がきっかけとなって
鷹島の歴史の研究をはじめたんだそう。

本を書き写したり、
郷土史を研究する方に話を聞きに行ったり、
島内をまわったり…
そうする中で教科書に書かれていない
山下さんならではの説明が人気となり、
今では山下さんのファンやリピーターの方も
いらっしゃるんだとか。

“管軍総把印(かんぐんそうはいん)”の話にも
実は続きがあるそうで…

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「地元の漁師さんが見つけたんですが、
その時には重要なものだと想像がつかず
7年間ものあいだ漁師さんの道具箱に
ほったらかしになっていたそうです。

でも、見た目がこんなでしょう?

漁師さんも、もしかしたら…と思って
印を色紙に押して
せっせと配っていたそうなんですよ。

そしたら、
“管軍総把印(かんぐんそうはいん)”だとわかって。

モンゴルでは、同じものが
国立博物館に展示されているほど
歴史上、重要なものだってわかって
漁師さんもビックリされたんだそうです。」

海底史跡としては
日本初の国史跡となった
鷹島神崎遺跡がある鷹島は、漁師の島。

以前から、漁師さんの網に
壺やら刀やらがかかっていて、
それらのものが研究の
調査対象になることも少なくないんだとか。

歴史や史跡と聞くと
何だかむずかしそう…と感じてしまいますが、
暮らしているまちなかで
つながりのある人が
宝物を発見しているのかも…と想像すると
何だかワクワクしますね!

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鷹島歴史民俗資料館には、約700年前、
神風が吹いて戦う前の状態で海に沈んだ
世界的にも珍しい元寇遺物が展示されていて、
国内はもちろん、海外からの
お客様もいらっしゃるそうです。

さらに、
併設の鷹島埋蔵文化財センターでは、
一般的にはバックヤードツアー等でしか見られない
採れたての遺物や
それらを補修・保管する様子などを
手にとれる距離で見ることができます。

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こちらの様子はまた後日
ご紹介しますね!

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鷹島歴史民俗資料館

☎︎0955-48-2744
住所:松浦市鷹島町神崎免151
時間:午前9時~午後5時
休み:毎週月曜日(ただし、月曜日が休日に当たる場合はその翌日以降の最初の休日でない日)、12月29日~1月3日
1281年(弘安4年)7月30日の夜、総勢4千4百隻の船と14万人ともいわれる元軍の大半が鷹島南岸の海底に沈んだという史実のもと、鷹島周辺の海では昭和55年(1980)から調査が行われ、数多くの元寇遺物が発見されています。資料館では、そうした海底から発見された貴重な遺物、その他考古学・民俗学の資料を収集・展示しています。Facebookページはこちら

山下 寿子(ひさこ)さん

鷹島歴史民俗資料館を担当して28年。学芸員歴12年。鷹島神崎遺跡の発掘調査の現場にもなんども足を運び、独学で研究。地元鷹島の貴重な遺産を自らの声で語り伝える。小さいころいつまでも泣きやまないでいると、お母さんから「むくり(蒙古)、こくり(高麗)が来るぞ」とたしなめられた思い出があるそう。

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