まちの伝統とあたたかな心を、まちぐるみで繋ぐ「もぐら打ち」。
上志佐
2017.01.24
もち米を蒸す湯気と
おとうさんたち。
大鍋の豚汁のいい匂いと
おかあさんたち。
地域のみなさんが
手作りした道具。
そして、元気いっぱい
笑顔いっぱいの子どもたち。
1月14日、上志佐保育所に
保育所に通う子どもたちのほか、
お父さん、お母さん、地域のみなさんが集結。
150名近くの地域のひとが集まり、
お正月の伝統行事「もぐら打ち」が行なわれました。
「もぐら打ち」とは、
竹棒の先にワラを巻いた棒を持ち
玄関先で歌を歌いながら
地面を叩き、邪気払いをする催し。
松浦市内でも
少しずつ縮小しているこのイベントを
子どもたちに伝え継ごうと、
上志佐保育所が中心になり
地域のみなさんと一緒に行っているそうです。
今年で12年目になるそうで、
準備から当日の開催までまちぐるみ。
やり方を教えてくれる方。
必要な道具を手作りしてくれる方。
一緒にもぐら打ちしてくださる方など、
たくさんの大人たちから子どもたちへ
たくさんの愛情をかけて
地域の伝統と心が受け継がれていきます。
参加されたお母さんからは
「子どもが少ない分、
部活などの選択肢が少なくなることは悩ましいけれど、
ひとが少ないからこそ地域のつながりが強い。
保育所の運動会もまちぐるみで、
まちぐるみで子どもを可愛がってくれる。
ゆたかな里山のなかで
たくさんの愛情をもらって
思いやりのある子に育ってほしい」
と言う声が聞かれました。
また、この日は
石臼と杵での餅つき大会も同時開催。
上志佐地区で育ったお米で
お父さんたちがついてくれた餅を
子どもたちが丸めて
おいしそうに食べていました。
さらに、上志佐地区で育ったお野菜たっぷりの
お母さんたち手作りの豚汁の振る舞いも。
人からも、食べものからも
地域の愛情をたっぷりと受けて
子どもたちは笑顔いっぱい、元気いっぱいに
もぐら打ちを楽しんでいました。
松浦の子どもたちが、近隣都市の方々から
「素直でやさしい」とよく言っていただけるのは
たくさんの愛情を受け取って
のびのびと育っているからなのかなぁと感じた取材でした。

▲イベントの締めくくり「餅まき」で配られたお餅。子どもたちが喜びそうなカラフル仕様!

上志佐保育所 松永 佐織 先生
上志佐保育所主任保育士。さんにんめのお子さんが小学校に上がると同時に、29歳で短大へ入学。31歳で保育士に。現在、保育士歴12年。子どもたちには、命のたいせつさを伝え、自分はもちろん、周りの人のことも大切にできる子になって欲しいそう。松浦生まれ、松浦育ちで、松浦の魅力は「あったか~い人!」と「美味しい海の幸、山の幸」。松浦バイパスや今福港近くから見える海の景色、調川小学校の音楽室からの景色がお気に入りだとか。