殻をやぶり生まれ変わった先にあるもの。

上志佐

海に面した市街地から離れ、
豊かな山や川、田畑が広がる
志佐町稗木場(ひえこば)に
「株式会社みすみ養鶏場」があります。

三角直樹さんは3代目。
祖父は農業を、父は個人事業として
三角養鶏場を営んでいました。

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三角さんは、東京と福岡で
システムステムエンジニアとして
18年働いたのち、
30代で家業を継ぐことを決意。

2016年にUターンして
父から養鶏を継業し
「株式会社みすみ養鶏場」
として法人化しました。

卵をより身近に味わってもらうため
直売所・菓子店
「ぷるたま工房」も経営しています。

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「卵の本質を考えた時、
『ちゃんと食べておいしいこと』
と思い至りました。」

三角さんは養鶏の柱
「エサ・みず・鮮度」の
すべてに力を注いでいます。

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特に「エサ」には
並々ならぬこだわりが。

乳酸菌、酵母菌、納豆菌を混合し、
北欧産の海藻と
鹿児島県志布志産の魚粉を使用。

海藻は卵のコクを
魚粉は旨みをアップさせます。
季節ごとにニンニク・トウガラシ粉末を使うことも。

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「当社では
卵がおいしくなる効果がある材料を
効果がでる量、
エサとして与えています。

客観的なおいしさの指標として
味覚センサーを使った味分析を行い、
根拠のあるおいしさを追求しています。」

先代の養鶏ノウハウに加えて
システムエンジニアの経験を活かし
細やかな分析を反映させています。

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養鶏にかける想いを語る三角さん。
しかし、家業を嫌っていた
時期もあるといいます。

「小規模養鶏は労力の割に
収益が見合わない業種です。

両親が朝早くから夜遅くまで
年中無休で働く姿を見て育ち、
一時は養鶏を嫌悪していました。」

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心境に変化が起きたのは
30代のとき。

大手医療系企業で
システムエンジニアとして働くうちに
経営に触れる機会が増え、
家業について考えるように。

転機は、
暮らしていた福岡で
高級スーパーのブランド卵を食べたとき。
「あれ?実家の卵の方がおいしいぞ?」と
思ったそうです。

実家のおいしい卵を
廃れさせるのはもったいない
という想いから、
養鶏場事業を継業。

三角さんが継業したことで
積極的な投資戦略へと方向転換。
多くのお客様に広く知れ渡り、
養鶏場の事業継続につながりました。

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「松浦は
気心の知れた人たちばかりで、
ご近所感があるところは安心します。

海産物が
手頃なのも良いですね。

好きも嫌いも、
併せ呑んでの故郷と思っています。」

家業に変化をもたらした三角さん。
これからは、松浦を超えて、
全国への事業展開を目指しています。

「今後、持続可能な経営によって
『やり方次第で養鶏業も変えられる』
と証明したい。

一方で、
品質の良い卵を作る『誠実さ』は
守っていきたいですね。」

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三角さんのこだわりの詰まった卵が
殻を破り、大きく羽ばたく未来が楽しみです。

三角 直樹さん

1975年松浦市生まれ。大学卒業後は一貫してIT関連に携わり、東京・福岡で18年間過ごす。医療系企業のSEとして経営に触れ、三角養鶏場の継業を決意。2016年「株式会社みすみ養鶏場」設立。先代の養鶏ノウハウとデータ分析により「食べてちゃんと美味しい卵」を追求。妻と子ども2人、両親、犬4匹、猫3匹と暮らしています。

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